良いヤツだけど合わないヤツ、悪いヤツでもなんか合うヤツ。

 いるよね。

 いや別に「ワルなヤツの方が肌に合う」みたいな話じゃなくて。ホント。俺、基本的に悪い人嫌いだし。まあ、人間の良い悪いなんて「(自分にとって都合が)良い悪い」しかないんですけどね。

 

 先日、酒の席で酔いに酔った知人から、俺の友人に関して

「なんであんな奴とつるんでんの?」

 と訊かれた。困った正直。だって、友達だけれどそいつの良い所なんか一つとして思いつかないのだ。

 そいつは下品で横暴でだらしなくて、思ったことをすぐ言うし、音楽の趣味悪いし、紹介した俺の友達とモメることもしばしばある。精々顔がとても良いぐらいだけれど同性なのでそんなことは好き嫌いに関わってこない。悪い所ならいくらでも挙げられるのに。酒癖とか運とか育ちとか。

『なんでって… なんか合うからだよ』
「何が?」
『なんだろ、波長?」

 急にスピリチュアルめいた話になるけれど、人間の合う合わないなんていうのは「波長」としか言いようがない。

 たぶん自分は知人が多い方だ。人とよく連絡先を交換する方だ。だけれど、そのすべてが友達になるか?と言われればそんなことはない全然。

 学生時代、友達が全然いなかったせいか、自分には友達に異常に執着するところがある。と人にも言われるし自分でもそう思う。なので、そう簡単に、気軽に、人を”友達”なんて呼べないなとも思う。

 例えば、めちゃくちゃ優しくてしっかりもので努力家の知人がいるけれど、正直なことを言うと彼もしくは彼女といると段々疲れてきてしまう。気を使ってしまう。良い人すぎて気が休まらない。本当に尊敬はしているけれど正直に言えばそう。きっと、こんなインターネットの足立区のような場所でわざわざ悪文を読みにくるあなたのような人なら思い当たるフシの一節や二節あるでしょう。

 くだんの友人について言うなら、言葉に出すとカスだが一緒にいて気疲れしない。ラクだ。エリクサーを拾っても結局使わないし、ハイポーション拾った方がなんかうれしいあの感覚に少し似ているかも。向こうもラフだからこっちも乱暴に扱えるし、グズだからグズ同士見てて安心する。なんだか、あんまりデキ過ぎた人を見てると劣等感とかも襲ってきますしね。とにかく疲れる良い人は。ごめん、良い人なのに…

「波長って何?」
『言葉で説明できないってことだよとにかく』

 人間は歩く総合芸術だ。言葉で表せる機微の方が少ない。例えば「性格が良い」と一口に言ったって「動物に対する振る舞い98点」「他人への気遣い87点」「老人へのアタり32点」みたく内包されるさまざまな数値をひっくるまっている。それを感覚で捉えてギリギリなんとなく言葉にするなら「性格が良い」となるわけで、他人の人間性なんか筆舌に尽くせるわけがない。

 じゃあもう、波長と言う他ない。

 言葉にならないそいつの一挙手一投足が、自分に合うのだ。ラクで仕方ない。「ラク」に勝るものなんか何もない。きっと、めちゃくちゃ可愛い女の子よりも、めちゃくちゃお金をくれる親戚よりも、普段一緒にいたいのはラクなアイツだ。いたいというか、いれるのがそう。

 そんでもって、そういう”波長が合う”誰かっていうのは意外と珍しい。”良い人”なら、知ってる人ほとんどみんなそうなんだけどね。

「だからあいつも君とつるんでるのかあ」

 きっとたぶん、俺の友人なんかは全員「なんで石左なんかと友達なの…?」ってめちゃくちゃ言われてんでしょうね。ごめんな。答えに困るよな。

 したら、この記事をそいつに見せてやってくれ。

 

 波長です。人間は。波長の合う誰かがもしいるなら、SSSレアだから大切にしましょう。実の親や子供だって、合わないって方が多いんだから。

 それでは。

-雑記
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1991年8月4日生まれ。獅子座のO型。