探偵にしてくれ

「探偵になってみたい」と思うことがある。

 しかし、このどこから来たかもわからない願望のからくりについては僕の中でだいたい決着がついている。これは「自分じゃない誰かになって難事件や身近なトラブルを解決してみたい」といった、現実逃避のひとつなんじゃないかと踏んでいる。

 だから、探偵じゃなくてもいい。

 正直、ジバニャンでもいい。

 いまこれはまったくの思い付きで書いているので実際のところジバニャンが何をして暮らしている生き物なのか、月の収入はどれくらいあるのか、スマホのキャリアはどこを使っているのか等、本当に全く知らないけれど、ぶっちゃけジバニャンでも、ピカチュウでもなんでも良いと思ってる。(一回だけ弾き語ってみたことがあるのでゲラゲラポーの歌のキーがDなのは知っている)

 なんだか本職の探偵さんにもジバニャンにも失礼な書き出しになってしまったのだけど、とにかくだ。

「自分じゃない誰か(何か)になって生活をしてみたい」と思う瞬間が、僕にはある。

 別に、いまの自分や生活に嫌気がさしているとかそういうことではない。誰かになったら何をしようか。ふと気を抜くと、そんなことを考えてしまう。

 ちなみになぜ探偵なのかというと、大きな理由はふたつ。

 ひとつはおそらく石田衣良の著作、池袋ウエストゲートパークを中学時代に愛読していたこが原因と考えられる。この作品自体は厳密にいえば探偵の話ではないのだけど、僕の探偵””めいた””ことへの興味と憧れを生んだのは間違いなくこの物語の主人公、池袋西口駅前の果物屋の息子兼、池袋のトラブルシューター、真島誠(マコト)によるものが大きいとみられる。

 もうひとつは、フジファブリックのボーカルの志村正彦が昔なにかのインタビューで「もしミュージシャン以外の職業に就くなら?」という質問に「探偵」と答えていたから、というものもある。単純にフジファブリックが好きなのもあるが、そういった質問に「探偵」と答える志村正彦がなんだか妙に格好良く見えて「探偵かあ、探偵も悪くないなあ」ときっと思ってしまったのだと思う。

 こう書くと、なんだか単純な自分が恥ずかしいのだけど、思ってしまったのだからしょうがない。好きな人の好きなものが好きだったこと、誰しもあるんじゃないだろうか。

 なんだかそういうものでもない気がするけどそういうものだとここはもうどうにか思ってもらいたい。頼む。

 いまの自分にはふさわしい技量や知識も無いし、やりたいこととも違うので到底不可能な話ではあるけれど、ある日突然、知らない誰かになっていたとしたら。朝起きたら、いまの自分じゃなくなっていたとしたら。

 そしたら僕は探偵になってみたい。

-雑記

11月生まれ O型 リコチェットマイガール