3月も、下旬である。
学校も仕事も忙しいし人の気持ちの移り変わりが激しい季節だからこそ、ぜんぶ季節のせいにしてなんとなくやり過ごせたらいいのになと、僕は思う。
面倒でずっと出来てなかったことも、連絡取ってなかったあの人に会うのも、春だからってことで解決したらいいのになあ、と。
春は言うまでもなく出会いと別れのシーズンだ。あとは変質者と、どうでもいい異性が現れやすいシーズンでもある。それから日本の新学期と会計年度とジャニーズカレンダーが始まるのも四月。
これはまさしく、春である。
あったかくなると人は浮かれるし、うんざりしていた仕事や恋愛もちょっと頑張ってみようかなあなんて思ったりする。だから、変質者のみなさんもそのくらいの気持ちで「今日、ちょっと見てもらおうかな」なんて思うのかもしれない。変態が悪いんじゃない。多分これも季節のせいだ。
思い出すことがあるとすれば、学生時代。
用もないのに夜中に1時間くらいのアテのない散歩に出るのがこの季節の日課になっていたことや(大体行き着く先は2時まで空いてるファミレスか近所の橋の下)
「花見しよう」
なんて友人達と連絡を取り合って予定を合わせてみるんだけど、仲が良かったはずの友人カップルが突然破局したせいで結局実現しなかったこととか。
書き出して見たら具体的なエピソードが何一つ思い付かないし、それこそ去年の春自分がどうだったかなんてこともまったく思い当たらないが(多分、レコーディングしてた気がする。)
僕はたぶん、春が好きだ。たぶんだけど。嫌な思い出もあった気がするし、あの時は誰のことが好きででもなんかその人には彼氏がいて、なんてこともあったかもしれない。
いや、それは無いか。もうわかんないけど。
そういえば僕が一人暮らしを始めたのは三年前の春のことだ。そうか、この春で僕は地元を離れてから四年になるのか。最初の春はなんも上手くいかなくて悲惨だったなあ。この話はまたいつか。気が向いたら書きます。
とにかく、ぜんぶ季節のせいにして。
生きていられたら楽になれるんじゃないかなとも思うんだけどそんなに簡単なもんでもないからなあ、という話。
でもせめて、悲しかったことくらいは忘れさせてほしい。季節に免じて。春に免じて。